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環境省、エコポイントの商品交換に必要なポイント数を発表

環境省が、商品交換に必要なエコポイント数を発表した。

<記事抜粋:開始>

 環境省は6月24日、「エコポイント」の商品交換に必要なポイント数、ポイントの登録・商品交換申請時に必要な「事業者コード」や「商品コード」を記載した「エコポイント交換商品カタログ」を事務局ホームページ上で公表した。なお、カタログは全国の家電販売店や郵便局で配布する予定。

 「エコポイント」制度とは、09年5月15日以降に購入した「統一省エネラベル」4つ星以上の基準を満たす「エアコン」「冷蔵庫」「地上デジタル放送対応テレビ」に対して、さまざまな商品と交換可能な「エコポイント」を付与するというもの。エコポイントの登録・商品交換申請は、7月1日から事務局ホームページや郵送で受け付ける。

(2009年6月25日 asahi.com)

<記事抜粋:終了>

「エコポイント」って何? という理解度だったので、本記事および環境省の「グリーン家電普及促進事業」の説明を読んだ。

所感だが、エネルギー効率が高いグリーン家電の普及のみが目的ならば、あまりに馬鹿らしい制度と思う。

エコポイントの対象商品は「エアコン、冷蔵庫、地上デジタル放送対応テレビ」である。理由は、「家庭部門のCO2排出量のうち、約7割弱が電化製品によるもので、約5割がエアコン、冷蔵庫、テレビで占められるため」とのこと。

理由は理解できなくもない。家電の売上げが向上し、同時に交換商品も消費されることになる。また、地デジの普及も兼ねる。

個人消費が喚起され、エコ商品が普及し、地デジが普及する。何も考えなければ、一石三鳥の制度に見える。だが、よく考えると、良いことは少ないと思うのだ。

エコポイントについて、考えてみる。

● CO2排出量の視点で考える

例として、2つの家庭を比較する。

<世帯A>
 エコポイント対象商品であるエアコン・地デジ対応テレビを購入し、長時間使用している。

<世帯B>
 エアコンもテレビも無し。よって省電力を実現している。

世帯Aと世帯Bを比較した場合、世帯Bの方が、CO2排出量が少ない。よって、世帯Bの方がエコのはずである。

だが、エコポイントを獲得できるのは、世帯Aなのである。どう考えてもおかしいではないか。

エコポイント対象商品といっても、良くて20・30%の省エネ効果だろう。ならば、家電を有効に、短時間利用した方が省エネ効果は高いはずである。

CO2排出量を、電力消費の観点で減らしたいならば、電気料金に環境税を導入するだけで良い。一定量以上の電力消費をすれば、それだけ環境税が加算される仕組みにすれば良いのだ。

具体的には、国民一人当たりに、CO2削減目標を勘案したCO2排出量(電力量)を設定する。そして、この設定値を超えた分だけ環境税をかける。

このようになれば、家電購入時は「消費電力」「効率性」などを重視するようになる。メーカーは、今まで以上に、省エネに力を注ぐだろう。

副作用として、大画面TVなどは売れなくなるかもしれない。消費電力は、画面サイズに加速度的に比例するためだ。

● 経済効果の視点で考える

「エコポイントがもらえて、別の商品が貰えるから、冷蔵庫を買い換えました」・・・このような人が沢山いなければ、経済効果は望めない。

つまり、商品価格とエコポイント数は、「エコポイントを考えればおトク」と思える値でなければならない。

以下は、もらえるエコポイントである。エコポイントは、同額の電子マネーに換金可能なので、1点=1円で考えると分かりやすい。

1.エアコン
 冷房能力 エコポイント数(点)
  3.6kw以上 9000
  2.8kw、2.5kw 7000
  2.2kw以下 6000

2.冷蔵庫
 容積 エコポイント数(点)
  501リットル以上 10000
  401-500リットル 9000
  251-400リットル 6000
  250リットル以下 3000

3.地上デジタル放送対応テレビ
 テレビサイズ エコポイント数(点)
  46V以上 36000
  42V、40V 23000
  37V 17000
  32V、26V 12000
  26V未満 7000

個人消費を増やすため、直接、補正予算を使いたい。そのため、省エネを推進しつつ家電だけでなく、幅広い商品を消費させる手法としては優秀と思う。

だが、あまりにセコい内容ではないか。地デジTV以外は、おトク感は少ないと思う。

どの家電も、大型になり単価が上がるほどエコポイント数が高い。恩恵を得るのは富裕層ばかりではないか。

富裕層だから「TVが10台必要です」という事は少ないと思う。そうなると、効果も少ないことになる。

また、家電以外の商品を入手できるということは、将来行われるべき消費を、前倒ししているという事ではないのか? 今は良いが、少ししたら、また個人消費が冷え込むのではないか?

経済効果を望むなら、富裕層が消費しなくてはならない。とはいえ富裕層だけが恩恵を得る制度では、不公平ではないか?

大型の家電ほど単価が高く、エコポイントも多い。それなのにCO2排出量が高いのだ。ならば、その余分なCO2排出量の負担も、富裕層が負うべきだろう。

● まとめ

消費とエコとは矛盾する。省エネ家電とは言え、個人消費の向上と、CO2排出量削減というエコは相容れない。どう考えても中途半端な制度だ。

消費とエコを両立させるなら、CO2を排出しないエコな者ほど優遇されるべきだ。エコポイント制度で実現するならば、CO2を排出しない者ほどエコポイントを獲得できなければならない。

その取得したエコポイントで、CO2を直接排出しない医療・介護などの福祉が得られるなどが、可能になれば良いと思う。

地デジを普及させたい総務省、家電を売りたい経団連などの財界、権限を拡大させたい環境省・・・邪推だが、これらの思惑が一致した、補正予算の使途に思える。

「なるほど!」と納得できる制度が、できないものだろうか?

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